創屋ぷれす

勉強せんかったら、こうなるげんよ

お正月です。
子供たち、偶然仕事の休みが合い、揃って実家に帰省しました。

帰れば変わらず耳の遠いジジ(実の父)、話しが嚙み合わない。
色んな話をしてくれる。笑えない話も、思わずけらけら笑ってしまう。
ジジの雑談力には誰も敵わない。
さて今回のヒット作は・・・

「おら、土方で溝の泥、何人かでスコップでよかしとったらな、
30歳ぐらいの若い母親が子供と手をつないで通って行った時にな、
『勉強せんかったら、こうなるげんよ』
って指差してったわ」

ホワイトカラーの仕事=勉強して大学出た者ができる仕事というイメージ、
学校出んかったら、土方みたいな3K(汚い、きつい、危険)の肉体労働の仕事にしか
就くことができない、そんなイメージはある。

でも、私は言いたい。人を馬鹿にするようなことを言って去って行った母親に。
子供に教えることは、そんなことなのかなぁ・・・

汗水流して頑張ている人にはまず「ご苦労様」って言え。
それを聞いている子供は、頑張って働いている人に対して「ご苦労様」って言える子になる。

色んな人達のお陰で、この世の中が成り立っている。
土方も大事な仕事。ねっ、ジジ。
それにしても、あんなこと言われて、悲観するわけでもなくカチンとくるわけでもなく、
「えへっ」って笑い噺になるのは、ザ・自虐ネタだからでしょうね。

さて、能登半島震災から1年が経ちました。
実家は屋根が壊れ、未だにブルーシートで覆われた状態。
重石しても潮風でめくれあがって・・・

仏間は、天井も落ちてきて、
床一面ブルーシートがひかれ、突っ張り棒がしてあった。
この間、役場のもんが来てしていったと。
「こんなもんに、7万請求来たわ」
えげつないです。お金取るんや。

「おら、この家、壊そうかと思とる。おら、ひとりでアパートでも借りて住む。
それか、施設に入ろうか」
ジジみたい、まだ介護も支援も要らないもんは、施設入られんげんよ。
「その時は、パンパース履いて、こんなんにして、おら何もできんって言うわい」
ぶるぶる手をふるわせながら、ちゅうぶのふりをしていた。

ここに帰る正月は、もしかして今年が最後なのかもしれない。
ババ(母)が生きてたら、また違ったんだろうな。
仏壇に手を合わせ「どうしようかね、ババ。」
兄貴と相談して決めるしかないけど、どうしようかね・・・・

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