じいさんの 認知症2

「ばあちゃーん、ばあちゃーん、たすけてー」

夜中に、じいさんが呼んでいる。
気づかないふりもできんやろ・・・
何かあったんかもしれんし、とりあえず、
「どうしたん?」と言って、じいちゃんのとこに行きました。

寝れないらしい。

「あのー、5万円をどこにやるって、わし、なーんも分からんから、
どうしていいやら・・・一体、だれが亡くなったんか、ほうやろ、
5万円で足りるんかどうかも・・・・
家のもんが、亡くなったっちゅうたら分かるけど、ほうやろ、
だれがどうなったんか分からんってなもんや・・・」

どうやら、親戚のもんでも、亡くなったと思い込んでいる。

「ほうやね、朝になったら、ばあちゃんに聞いてみようね、
今、ばあちゃん夜やから寝とるしね」

・・・・・

そんなことを夜中、3回繰り返しました。

なんか、昼間、じいさんの弟が家に来て、
昔、母親が亡くなった時の話をしていたらしい。
その話と今とがくっ付いて、妄想となったようね。

「たすけてー」
たすけられるかね、私。